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手作りのユニークな猫型マトリョーシカ「ネコーシカ」【1】

ねこ経済新聞出張版

ロシアの代表的な民芸品である「マトリョーシカ」。独特な丸みを帯びた木製の入れ子型人形で、パカッと上下に分割する構造の中にひと回り小さなものが入っていて、その中にはもうひと回り小さな人形が、さらにその中にも・・・といった姿が特徴的ですね。伝統的なマトリョーシカにはプラトーク(ロシアの民族的な被り物)を身に付けた女性のイラストがあしらわれており、そもそもは子孫繁栄や開運の象徴として親しまれています。

そんなマトリョーシカ、近年ではキャラクターものなどさまざまなバリエーションが存在していますが、いわゆる猫バージョンのマトリョーシカ、名付けて「ネコーシカ」を手作りで製作しているのが神奈川県横浜市在住の成田希さんです。

ネコーシカ

成田さんは情報媒体の製作編集などを手掛ける小さな会社「星羊社」でお仕事をされつつ、同時にネコーシカの製作や販売も手掛けられているとのこと。今回はそんな成田さんの工房兼事務所にお邪魔して、ネコーシカの実物を見せて頂きながらお話を伺ってみることにしました。

たくさんのネコーシカ

 ネコーシカはどういったきっかけで、いつから作られているのでしょうか。

成田:詩人で写真家の沼田元氣さんという方が2009年に伝統こけしとマトリョーシカの専門店「コケーシカ鎌倉」というお店を開いていて、その頃からマトリョーシカブームが始まっていたと思うのですが、その少し後のことです。たまたま画材道具屋さんに足を運んだ時、小学生の工作用のような白木のマトリョーシカのセットが売られているのを見つけたんですね。それを買ってみることにしたのが最初のきっかけでした。

その後、知り合いが手作り市のようなイベントを行うので何か出してみないか、と誘われまして。その時に作ったネコーシカはまだまだいびつな物だったのですが、お客様の反応が思ったよりも良かったことを覚えています。それが2011年でしたので、作り始めてから今年で4年が経ちました。

成田さん

 猫をマトリョーシカのモチーフにしたのは、やはり猫が好きだったからですか。

成田:そうですね。あとは題材として描きやすかったという理由もあります。作家さんなどによって当時作られていたのはやっぱり人物のマトリョーシカが中心で、でも動物のものがあっても面白いじゃないですか。それと私はイラストを描くのが趣味で、青空個展などに出展したりもしていたのですが、スケッチブックや画用紙以外に描ける素材は何かないかなと探し回っていました。そんな時に出会ったのが白木のマトリョーシカだったんです。とはいえ、最初は立体の素材の特徴に慣れず、猫の顔も今より不細工でした。その後いろいろと試行錯誤しながら表情なども改良していき、おかげさまで手作り市などでも少しずつ反応を頂くようになっています。

バリエーション豊かなネコーシカ

 何とも言えず愛嬌のある猫の表情ももちろん素敵なのですが、描かれているイラストのバリエーションもとっても豊富ですよね。

成田:これまでに150個くらい製作してきましたが、例えば居酒屋さんに頼まれて呑兵衛なネコーシカを描いたり、ピアノの先生に頼まれて音楽隊のネコーシカを作ったり、歯医者さんに頼まれて歯磨きネコーシカにしてみたり。そんな感じで何かテーマをリクエストして頂いてイラストを描くことも多いです。他にはお花見や夏祭り、純喫茶、結婚式、クリスマスなどをテーマにしたネコーシカがあります。

ひとつひとつ手作業で描いていますので、同じテーマで作ることはあってもそれぞれがたったひとつのオリジナルの作品になるよう心掛けています。少しずつ表情が異なっていたり、カラーリングが違っていたり。モチーフである猫が色柄に個性のある動物であることと一緒です。最近では通常の入れ子人形型のほかに、まんまるい形のものやキーホルダー型のネコーシカ、こけし型のネコ-シカなども作っていますよ。

様々なタイプのネコーシカ

 ネコーシカの販売方法などを教えてください。

成田:手作り市のイベントなどにときどき出展するほか、一部はホームページから販売しています。あとはオープンアトリエとして横浜にある工房を公開する時もあります。遠方の方から実物が見たいと問い合わせを頂くこともありますが、現時点では残念ながらあまり地方巡りはしていません。オーダーメイドも当初は受け付けていたのですが、全体のバランスが崩れてしまうなどの問題が出てきたため、最近では過去作品をお見せしてそれを参考にして頂き、先ほど述べたような大まかなテーマのみを提示して注文頂いていますね。

 1つのネコーシカを完成させるのにかかる時間はどれくらいですか。

成田:1日3時間ずつ作業したとして、5日間くらいでしょうか。実際には複数個を同時並行で作業を進めています。楽しい作品を作りたいと思っているので、他の業務が立て込んでいる時やコンディションがあまりよくない時は無理して作業したりはしません。

かわいらしいネコーシカ

表情豊かな大小のネコーシカたちは、まるで猫の家族のようで見ていて微笑ましいですよね。実際にはどういった作業工程で作られているのか、製作で特に苦労するのはどんな部分かなど、次回以降でさらに詳しくお聞きしていきたいと思います。


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