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猫の漫画やイラスト、グッズで幅広く活躍中の「猫絵描き屋」くまくら珠美さん【4】

ねこ経済新聞出張版

過去3回にわたり、ガハクとも呼ばれる猫絵描き屋、くまくらさんのお仕事や歴代の愛猫たちについてご紹介してきました。シリーズ最終回の今回は、くまくらさんの考える猫の魅力や、現在進行形で取り組まれている「1001匹の猫絵プロジェクト」などについて、改めてお聞きしてみましょう。

くまくら珠美さんの猫イラストその1

くまくら:私から見て、猫は最高の、あるいは天性のコメディアンなんじゃないかと思います。彼ら彼女らからすれば真面目にやっていることが、私にとっては時に面白い振る舞いに見える。たとえ悲劇的なことが起こってもどこかに少しだけでも笑いを残す救いの要素が残されている事も多いと思います。

それから猫って気ままで自分のことしか考えないと言われることもありますが、私はそうは思わなくて、人に対して信頼関係も築けるし、うちのナナコもそうだったのですが、状況によって猫のポテンシャルが引き出されて性格がガラッと変わり、人との関係も濃くなりお互いを支え合う関係になったりするのだと思います。そういった潜在的な要素を持っているのも猫の魅力ですね。

彼らは生活環境や一緒に過ごす人から受ける影響もとても大きいですよね。

くまくら:はい。私も猫たちからいろいろな影響を受けていますよ。例えば朝に出かける支度をしている時も、猫たちとのルーティン、あるいは儀式のようなものがあって、それをひと通りやってから、じゃあ行ってくるね、となります。それを行うことによって一日が無事に始まる。そういった日常の何気ないやりとりも面白いところだと思います。

くまくら珠美さんの猫イラストその2

前回お話をお聞きしましたが、くまくらさんは既にいろいろな猫たちと一緒に暮らしたり、あるいは見送ったりもされてきました。

くまくら:今一緒に暮らしている子たちで言うと、つぐちゃんは今年の7月で3歳、おそらくナナコもそれくらいで、ヒナコは2歳とちょっとだと思います。まだ若い子たちですが、みんな長生きしてもらいたいですね。愛猫の最期を看取るのは辛いことでもありますが、それをきちんと受け入れなければという思いもありますし、老いた猫には子猫とは違った魅力があって愛しいと思うんです。看病で辛いことがあっても、後から考えればそれもすごく貴重な時間だったり特別な思い出だったりします。それは猫たちがくれたギフトのようなもので、これからもずっと大切にしていきたいです。

私はどんな柄の子も大好きなのですが、中でもユキオやチャービルさんといった白猫たちは少し特別に見てしまうところがあるかもしれません。私の漫画には白猫が多く出てくるのもそのせいだと思います。模様を描かなくていいので作業が楽だし、表情がつけやすいというのもあるのですが。

最近では頻繁に「猫ブーム」という言葉を耳にするようになりましたが、その点について思うことは。

くまくら:いろいろな方が言われていますが、私も少し危惧を感じています。猫の魅力を知ってもらうにはいい機会かなとは思うものの、無計画な繁殖やお金儲けのために命がないがしろにされてしまう危険性があることには心が痛いですね。ブームという一過性のものではなくて、一定のものとして意識の高い猫との付き合い方だとか、そういったものが注目される世の中であってほしい。捨て猫や殺処分がなかなかなくならないという悲しい現実についても、私は猫の漫画やイラストを描いていますが、いろいろな立場の方たちが自分の出来ることや特色を生かして、猫たちのために少しずつ還元していくという形が広まればいいのかなと思います。

くまくら珠美さんの猫イラストその3

では最後に、今後特に力を入れていきたい取り組みはありますか。

くまくら:前々回で少しお話ししましたが、今年2月の「ちよだ猫まつり2016」で来場者の愛猫の似顔絵を描かせてもらったのを皮切りに、「1001匹の猫絵プロジェクトbyくまくら珠美」という企画を立ち上げました。各地のイベントに呼んで頂いたりした時に即興ライブお絵かきで、あるいはメールオーダーで受け付けて猫の似顔絵を描いていくという趣旨です。見せてもらった愛猫写真の単なる模写ではなく、絵の中に猫の特徴や性格などの個性を反映させつつ、依頼主さんに喜んでもらえるように、そしてその猫さんにいっぱい幸せが訪れるように祈りを込めて描いていきたいと思っています。

1001という数字には何か理由があるのですか。

くまくら:完全にインスピレーションです。101匹わんちゃんってあるじゃないですか。プロジェクト名に大きい数字を入れたいと思ったのですが、ちよだ猫まつりの時に既に40匹くらい描いたので、101匹にはすぐ到達してしまう。1001匹というのは長期間に及ぶ目標ですけども、たくさん描くというイメージの言葉としてはいいかなと思って、1000ではなくてあえて1001匹にしました。

本格的にプロジェクトをスタートさせてみて、手ごたえや反響などはいかがですか。また、今後のイベントにおける即興ライブお絵かきの実施予定などがあれば教えて下さい。

くまくら:先日の神保町にゃんこ堂さんでのライブお絵描きでも早くから整理券をもらいに足を運んで頂いた方たちもいらっしゃって、ありがたい反応を頂いています。紙に描く猫絵の他に「ニャンぐるみ」という猫型の猫ミニクッションのような人形に描くことも始めているので、現在では100人くらいの猫さんを描かせて頂きました。猫の似顔絵のお絵描きライブだけでなく、擬人化せずに同じように仕上げた想像で描く作品や、facebookページを通じてメールでオーダー頂く作品も1001猫プロジェクトに含まれています。

現在はわりと真面目に描いてしまっているのですが、使用する画材も描き方もこれから変化していくのではないかと思っています。「思っています」というだけで何も決まりはありません。出来れば近々、東京だけではなく少し足を運んだ開催地で「猫絵描きライブ」もやってみたいです。

1001匹に到達するにはのんびりやって10年くらいかかるかもしれません。自分が生きて元気に絵を描いている状況にいるかどうかも分かりませんので、到達または継続出来るかという保証は全くありません(笑)ただ猫が今この世にこの瞬間を生きているように、目の前にある絵をコツコツ仕上げて、いつか「こんなにたくさんの猫が描けたね」と話せたらいいかなと思います。

くまくら珠美さんの手書き猫イラスト

くまくらさんの描いた猫たちがめでたく1001匹に到達した暁には、ぜひ個展などの形で一堂に並んだ猫たちの姿を拝見してみたい気もしますね。ありがとうございました。

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