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猫にまつわる初詣スポット【4】東京青梅・住吉神社

ねこ経済新聞出張版

1月も下旬になり、初詣にはちょっと遅い時期となってしまいましたが、シリーズ最終回の4回目は前回の東京都立川市からさらに西へ。多摩地域北西部に位置する青梅市に足を運んできました。JR青梅駅とその周辺は昭和レトロな雰囲気が漂うエリアとして知られていますが、実は青梅が「猫の町」でもあることをご存じでしょうか?

住吉神社

まずは青梅駅から徒歩5分ほどの場所にある住吉神社へ。こちらには、参道入口の鳥居脇に猫の神様「阿於芽猫祖神」が祭られています。神社の建立は1369年とされていますが、この猫の神様の歴史は比較的新しく、今から18年前の1998年に奉納されました。建立当時から供物を食い荒らすネズミを退治し神社を守ってきた猫にちなんでいる、との謂われもありますが、地域の繁栄や地元の商売繁盛を願い、招き猫としてのご利益が期待されての奉納でもあったようです。また、大阪の住吉大社には商売繁盛を願う「初辰参り」という習慣があり、その際には参拝者に「初辰猫」という招き猫の人形が授与されているのですが、この住吉神社の猫祖神は初辰猫の兄弟という説もあります。

マタタビの葉

「阿於芽(あおめ)」という名称は、青梅という地名はもちろんのこと、「青目」にも掛かっているのでしょう。よくよく見ると名前の通り目がうっすらと青いことが分かります。左手に持っているのはマタタビの葉だそうで、そのあたりも猫らしく親しみを感じられるポイントですね。

大黒天

猫神様にお参りしてから参道を少し進むと、今度は階段下の両脇にも「大黒天猫」「恵比寿猫」のお姿が。大黒様と恵比寿様はご存じ七福神のうちの二柱として数えられ、五穀豊穣や商売繁盛の神様として知られています。いずれもやはり青い目をしており、ふっくらと愛嬌のある丸いお顔の白猫さんです。参道を挟んでちょうど向かい合って鎮座する形となっています。

本殿等

階段をのぼった場所にある本殿等には特に猫の要素はありませんが、拝殿の天井に描かれた雲竜図は1824年にこの拝殿が新築された際、青梅で生まれ育った画家の小林天淵によって描かれたもの。1955年にはこの雲竜図が市の有形文化財にも指定されています。

青梅の街

神社でお参りを済ませた後には、青梅の町を少し散策してみることにしましょう。するとあちらこちらに猫のオブジェや看板などを目にすることができると思います。「昭和の猫町にゃにゃまがり」というユニークな細道、映画の猫パロディで思わずクスっと笑いたくなる看板、猫だらけのバス停待ち合い室、などなど。どうして青梅はこんなに猫で溢れた地域になっているのでしょうか?

青梅アートフェスティバル

それは毎年11月に行われているイベント「青梅宿アートフェスティバル」と大きな関係があります。町おこしがねらいでもあるこのアートフェスティバルで、かつて「猫祭り」と称し、街中を猫だらけにしてしまうという企画が行われました。この猫祭りは「日本近代詩の父」と呼ばれた詩人、萩原朔太郎の文芸作品「猫町」をモチーフとしたもので、町の至る所で目にすることができる猫たちはその頃の名残りであり、祭りが終わった後にもその雰囲気を継承しようと新たに作られたものもある、というわけです。

さて、神社に猫の神様を祭ったご利益があったのでしょうか。その後の青梅には「赤塚不二夫会館」「昭和レトロ商品博物館」「昭和幻燈館」という3つの博物館が誕生し、町自体も「昭和のまち」としての懐かしさが感じられることを前面にプッシュする方向へ。その結果、当時の雰囲気を味わおうと新たな観光客が訪れるようになりました。これも招き猫による不思議な力なのかもしれませんね。

昭和幻燈館

追加でご紹介すると、赤塚不二夫会館には漫画家であった赤塚さんがかつて一緒に暮らしていた猫「菊千代」の人形が展示されているほか、イラストレーターや版画アーティストである山口マオさんの猫版画展も行われていました。先ほど少し触れた、街の中で見られる映画の猫パロディ看板は、この山口さんによって描かれたものです。さらに昭和幻燈館では、2015年1月から墨絵作家の有田ひろみさん、ぬいぐるみ作家のちゃぼさんによる親娘ユニット「Q工房」による常設の作品展示「青梅猫町商店街」がスタートしています。

この日は残念ながら回り切れなかったのですが、他にも猫のお地蔵様がいるお寺や、三毛猫の園長が就任した公園などもあり、とにかく町の至る所で「猫要素」に出会うことができるのが青梅の特徴です。訪れる際には神社だけでなく、ぜひ時間に余裕を持っていろいろと巡ってみてください。


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2011年創刊。新聞と名前がついていますが、現時点ではインターネット上のみで運営。ウェブサイトやツイッター、facebookなどを通じて、猫に関するさまざまな地域ニュースなどを日々発信しています。

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