いぬねこトークのアイコン いぬねこトーク「ねこ育て日誌~町蔵と私~」 

その16. 体重も知恵も増え、いよいよ自我の目覚め?

ねこ育て日誌
こんにちは、町蔵です

みなさま、「よが」の「ふりむくねこのぽーず」でしつれいするね、ぼく、まちぞうなの。

「え?そんなポーズあった?」とおもった?
……うそでーす! そう、ないの!
えへへ!

ぼく、「ちえ」がついたから、こういう「いたずら」もするんだよ!

こんかいは、そんなぼくの「しんしんのせいちょう」にツタヤがおどろくおはなし。みなさま、よんでね。

体重、保護当初の2.7倍に増量

子猫の町蔵を連れての帰省から戻り、町蔵を保護してから23日が経過しました。貰い手さん候補からのファーストコンタクトはあったものの、即断即決というわけにはいきません。簡単にあちらからこちらにやりとりするのを「猫の子をやるように」と表現しますが、実際の猫の子はそのようなわけにはいかないのです。

そんなわけで、貰い手さん募集告知をしながら、町蔵を世話する毎日。町蔵はよく食べ、よく遊び、よく眠ります。私もその対応に慣れてきたので、保護当初のように消耗することなく、よく食べさせ、よく遊ばせ、一緒によく眠り、しごく快調です。

この日は、獣医さんへ、4回目の通院。飲んでいた薬が終わったので、新しくもらいに行くのです。診察室では、いつものように最初に体重測定。760グラムと、保護したときの280グラムの2.7倍です。このところ、朝見たときよりも晩のほうが大きくなっている気すらするほど、順調に成長しています。

保護した当初の町像

保護して4日目の町蔵。ぽっちゃりと赤ちゃんぽい。

保護した当初の町像

保護後3週間後の町蔵。上に比べると大きくなっているのはもとより、四肢も尻尾もずいぶんすらっとしてきました。保護主の足を、大きさの目安にしてください。

動きも活発、元気いっぱいですが、獣医のM田先生に「くしゃみなんかも、なくなりましたか?」と聞かれて、そういえば今でもごくたまに「へくち!」とちっちゃなくしゃみをすることがあるのを思い出しました。

投薬慣れで、健康管理しやすい猫に

そこで、「小さい頃の猫カゼは完全に治さないと、持病になって残ったりすることがあるので」と、慎重を期し、投薬は継続されることになりました。体重が増えているので、液剤の分量を増やすのかと思ったら、液剤から錠剤に変更されました。それまで朝晩2回だったのも、1日1回でよくなりました。

人間用の錠剤と猫用の錠剤

左は夏風邪をひいた私が飲んでいた錠剤。右のが町蔵の錠剤。もともと小さい猫用の錠剤を、さらに6分の1くらいに割ってあります。いくら成長したとはいえ1キロに満たない子猫、薬の分量も多すぎてはいけないのです。

猫に錠剤を飲ませるのはなかなか大変です。猫の顔をつかんでさっと口を開けさせ、喉の奥にぽいっと薬を放り込み、ぱくっと口を閉じさせて、猫が「んぐんぐ」と薬を飲み込むまでちょっと押さえていなければなりません。

文章で書くと、そして獣医さんなどがやると、あっという間なのですが、猫は拘束されるのが嫌いなので、これが結構難しいのです。特に体を触られるのを好まない猫の抵抗は大変なものです。猫にとってはトラウマになるし、人間のほうは、猫のためを思って薬を飲ませたいのに、猫を苦しめたくないという感情の板挟みになり、そのストレスたるや、猫の抵抗で受ける傷など、それに比べれば痛くもかゆくもないと感じるほどです。

町蔵は、小さい頃から人に触られ、薬を飲まされるのに慣れています。それは世話をする人間が扱いやすく健康管理をしやすいということです。感染症があったのはアンラッキーではありますが、しっかり治せば、彼の今後の猫生にとってそれは必ずしも不利なばかりではないのだと思いました。

しゃーっと言ったり尻尾を膨らませたりもする

そしてこの日、町蔵の変化は体重だけではありませんでした。M田先生のところで、初めて「フーッ!」と言ったのです。それまでは、ただきょとんとして、おびえるようなことはなかったのです。M田先生は、「そういうのは初めてだね~」とほほえみます。町蔵も、環境の変化を察知して、警戒するようになったのでしょうか。

家に戻ると、当家の通い猫、通称「ヘディ猫」がやってきました。 ヘディ猫は、町蔵を保護した直後にも姿を見せ、町蔵がいることも網戸越しに見て知っています。しかし町蔵は風邪っぴきですから、ヘディ猫にうつさないよう注意しなければなりません。そこで私は彼女が入ってくる部屋には町蔵を来させないようにし、両者の接触を避けていたのです。

しかしその存在には気付いているので、ヘディ猫はやってくると町蔵のいる部屋をじっと見て、鼻をひこひこさせたり、鳴き声が聞こえればじっと聞き入っていることがありました。一方町蔵は、また小さすぎて、自分が食べたり眠ったり遊んだりするのに精いっぱいで、ときどき訪れる他の猫の存在は、特に気にとめていない様子でした。

この日、私はフト思いついてヘディ猫を抱き上げて町蔵のいる部屋に入り、「ほら、おとなの猫だよ~」と見せてみました。ヘディ猫は、特にシャーっと言ったり、私の腕をもがきだそうとして暴れるなど取り乱すこともなく、私に抱かれたまま興味ありげに町蔵を見ていました。しかし意外なことに町蔵が、ヘディ猫を見てしっぽを膨らませるではありませんか!

しっぽが膨らむ町蔵

これはヘディ猫でなく、私の急な動きにびっくりして尻尾を膨らませたところ。ちっちゃな尻尾がちっちゃく膨らんでいるのがおわかりいただけるでしょうか。

体重と共に、脳ミソも成長?

うーむ、これはどうやら、増えているのは体重だけではありません。子猫の小さな脳ミソも、日々成長しているようです。M田先生のところでシャーっと言ったのも、ヘディ猫に対して尻尾を膨らますのも、おとなの猫の行動に近くなっています。攻撃性が増したということではなく、環境の変化や、良く知らず「もしかしたら敵?」と思う相手から自己を守るための、猫として自然な反応です。

一緒に遊びながら観察していると、おもちゃの動きや音などへの反応が敏感になったようです。それに対して自分の行動を考え、どうしようか迷っているふうな、慎重さも見せることがあります。

狭い家で、相手をしてくれる生き物といえば、基本的に私一人という、決して変化のある環境ではないながら、その中で町蔵は、毎日様々な経験を積み、知恵を付けてきています。もう「自我」というものが、できつつあるのではないでしょうか?

日々目に見えて成長する町蔵の姿に、このバクハツ的な成長ぶりは無理としても、自分もこれから、まだちっとは成長できるのだろうか? と、何だか遅れを取っているように感じて情無かった、その日の私でありました。(続く)

意思ありげなまなざし

このまなざしに自我の目覚めを感じるのは私だけでしょうか?
でも実際は、「なんか、たべたい」くらいしか考えていない、いやそれすら考えていないかもしれないが、それでもだまされがちな、意思ありげなまなざしです。

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蔦谷K

蔦谷K
http://nekokematsuri.blog.shinobi.jp/

生まれたときから身近に居た「猫」をテーマとして、エッセイ、豆本、ハンドクラフト、写真などを製作・発表。
猫をブラッシングして集めた毛が材料のクラフト「猫毛フェルト」を考案し、作り方を紹介した『猫毛フェルトの本』を2009年に出版。同書は好評を博し、台湾、アメリカでも翻訳出版される。その後「猫毛フェルター」として、各地で作品展『猫毛祭り』やワークショップ、猫毛フェルト指人形劇公演などを延べ50回以上開催。
著書に『猫毛愛』(幻冬舎)『猫毛フェルトの本』『もっと猫毛フェルトの本』(以上飛鳥新社)『猫毛フェルト12カ月』(三才ブックス)など。東京都出身。


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