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「愛猫が健康に楽しく暮らすためのトレーニングを」Happy Catアドバイザー・坂崎清歌さん【1】

ねこ経済新聞出張版

愛猫や愛犬と暮らしている誰もが、彼らには健康で楽しく、そして幸せに暮らして欲しいと願っていることと思います。ですが、私たち人間と暮らしていく上で思った通りにいかなかったり、苦労したりすることもあるというのが現実です。

猫でいうと、例えば歯磨きや爪切りといったケアを嫌がったり、動物病院に行くのが嫌いでなかなかキャリーに入ってくれなかったり。「どうしたらうまくいくのかしら」「もっと上手にコミュニケーションを取れたら」そう考えている飼い主さんも多いのではないでしょうか。

坂崎清歌さん

今回お話を伺った「Happy Cat」のアドバイザー・坂崎清歌さんは、トレーニングを通じて愛猫と人が共に楽しく、快適で幸せに暮らすためのヒントを提案されています。

D.I.N.G.O.認定のキャット・インストラクターや愛玩動物飼養管理士、愛玩動物救命士などの資格を持ち、トレーニングの科学的根拠である行動分析学(心理学の一つ)についても勉強。

もちろんご自身も現在は4頭の猫たちと暮らす愛猫家であり、セミナーなどを通じて多くの人に愛猫との暮らし方についてレクチャーやアドバイスをされています。

セミナーではどんなことを教えていらっしゃるのか、そして坂崎さん(以下、坂崎)が現在のお仕事をされるようになったきっかけや、今後目指したいこととは。これから数回に渡ってご紹介したいと思います。

猫のためのトレーニングは猫が健康に楽しく暮らすためのもの

坂崎:基本的にはセミナー形式で『猫との暮らし方のアドバイス』を行っています。Happy Catのセミナーのほか、動物病院でのセミナー、あるいはペットシッターさん向けのセミナーなどをやらせて頂いたことがあります。セミナーでは『猫が元気で楽しく快適に暮らせる』ということを目的にして、飼育環境や健康管理について、そして環境エンリッチメントとしてのトレーニングやパズルフィーダーの利用についてなどをお話ししています。

 猫は犬と違って一般的に気ままで自由な性格と言われています。そのためしつけは難しい、と考えている方も多いのではないでしょうか。

坂崎:猫のためのトレーニングは『しつけ』や『訓練』ではなく、猫が健康に楽しく暮らすためのものです。よく誤解されていることがあるのですが、愛猫に何かをさせることややめさせることがトレーニングではありません。彼らに『美味しい、楽しい、嬉しい』と思ってもらうことがトレーニングであり、そのために何ができるか。飼い主としてそれを学ぶ教室と考えてもらうといいかな、と思っています。

坂﨑さんと愛猫

 セミナーの基本的な方針について聞かせて頂けますか。

坂崎:動物福祉の基本として5つの自由というものがあるのですが、まずはそちらにのっとってそこから外れないことですね。例えば飢えや渇きがないように、あるいは暑さや寒さから守ってあげる、病気なら治療してあげる。そしてその動物らしい行動を出来るだけさせてあげる、というようなものです。

トレーニングということで特別なことをしている、と思われることもあるようですが、本当は全く特別なことではなく、ごくごく普通の飼い方教室だと思ってもらっていいと思います。ただ、残念なことにこうした猫向けの飼い方講座があまりなかっただけなんですよね。犬向けはあったのですが。それはこれまでがそうだっただけであり、現在は需要はとてもあると思っています。

 なるほど。セミナーでは具体的にはどのようなことを教えてらっしゃるのでしょうか。

坂崎:本当に基本的なところからですね。猫ちゃんにはどんなトイレや爪とぎが理想的なのか、設置の仕方はどうしたらいいか。そういった環境を整えるためのお話から始まって、何故室内飼育なのか、どうやって猫と遊んだらいいのか、あるいは健康管理の仕方などについても言及しています。

爪切りやブラッシング、投薬といったケアは愛猫が嫌がるものだと思っている方も多いのですが、しっかりと準備して取り組めば嫌がらずに受け入れてもらうことも可能なんですよ。例えば『爪切り嫌い』を一つの『病気』と考えてみましょう。『病気』は専門家の手を借りなければなかなか治らないのですが、『病気の予防』は飼い主さんにも出来るんです。セミナーでは『爪切り嫌い』という『病気』にならないための予防法などもお伝えしています。

 するとやはり小さい子猫の頃から、あるいは愛猫と一緒に暮らす前や暮らし始めた時期に学んでもらった方が理想的ということになりますか。

坂崎:そうですね。ただ多少であれば嫌いなことを治していくことも可能です。既に嫌いだったとしてもトレーニングを学び実践することで、少なくとも今よりはお手入れの際の猫のストレスを軽減してあげることが可能です。また『まだ愛猫に薬を飲ませたことがない』『目薬を差してあげたことがない』という場合は、今から練習すれば嫌いにならないようにすることも可能ですよ。

猫に触れる

 ホームページで申し込みを募集され、随時開催されている「猫との暮らし方準備講座」について教えて下さい。

坂崎:この講座には2つの側面があります。一つは新規に猫を迎える予定の方や、子猫を迎えて2カ月以内の方、初めて猫と暮らす方を主な対象とした講座という側面。そしてもう一つは、Happy Catで勉強したい!という方のための準備講座という側面です。

基本的には必ずHappy CatのHPコラムとブログ『いつでも心にはっぴーにゃんこ』を読んでの参加をお願いしています。少人数で都内にあるHappy Catのセミナールームを会場に開催していますので、飼い主さんが直接知りたいことをどんどん質問されたりしていつもとても盛り上がり、時間がオーバーしてしまうことが多いです(苦笑)。

参加者の積極的な質問のおかげでその時その時で内容が異なることも多く、そのため再受講される方もいらっしゃいます。属性でいえば40~50代の女性が多く、他のセミナーも受講されるなど熱心な方が目立ちますね。飼い主さんにはまず初めに知ってもらいたいことが山ほどあるので、この準備講座でひと通りご説明します。そして既に受講された方を対象に、より詳しく学びたいという方向けの講座も、現在少しずつ開催し始めているところです。

 セミナーはどれくらいの頻度で行っているのですか。

坂崎:準備講座は初めにこちらから日程を提示するのではなく、受講希望の申し込みがあった際に、希望者と私とでまず日程を決めます。次にその日程での開催を告知し、参加したいという他の方の申し込みがあれば、定員まで受け入れるという形にしています。

 実質的には月1回程度の開催ペースで、そちらを既に受けられた方向けの発展的な講座も7月に実施し8月も開催予定です。その他に動物病院でのセミナー講師が2カ月に1度くらいありますし、今年の春にはペットシッターさん向けのセミナーも2回開催していました。

 実際に受講された方からの感想や反応などはいかがですか。

坂崎:私としては特別なことを教えているという意識はないのですが、『目からウロコでした』『自分があまりにも無知だったことに驚きました』といった声を頂くことが多いです。あとは『クリッカートレーニングでハイタッチが出来るようになりました』という動画や、『キャットタワーによる上下運動だけでなく横の動きも出来るよう、キャットウォークやステップなどの環境を整えてみました』という写真を送ってくださったりする方もいて、それはとても嬉しいですね。

猫

ねこ経済新聞

ねこ経済新聞
http://nekokeizai.com/

2011年創刊。新聞と名前がついていますが、現時点ではインターネット上のみで運営。ウェブサイトやツイッター、facebookなどを通じて、猫に関するさまざまな地域ニュースなどを日々発信しています。


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