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旅先で迷子になった愛猫を2カ月かけて保護!デザイナー望月沙織さん【4】

ねこ経済新聞出張版

高速道路のサービスエリアで行方不明になってしまった望月さんの愛猫、てんちゃん。自宅からは90kmほども離れた見知らぬ場所でしたが、捜索に全力を尽くした結果、最終的には無事に再会と保護を果たし、現在も望月さんと一緒に暮らしています。前回は、そんなドラマチックなエピソードをご紹介しました。

その後、望月さんはこの出来事を「めでたしめでたし」でおしまいにしてしまうのではなく、一部始終をとても丁寧にブログに記録されています。「猫はブログを書かない」というタイトルで、単なる日記ではなく、ひとつひとつの記事がご自身の経験を踏まえた迷子猫探しのアドバイスといったテイストになっているのが印象的です。

シリーズ最終回の今回は、このブログのことも含めて改めて迷子騒動について振り返って頂くとともに、望月さん(以下、望月)の考える猫の魅力や今後の取り組みなどについてもお聞きしてみたいと思います。

見上げるてんちゃん

望月:てんちゃんが逃げてしまった直後の一番の不安は、まず何よりも「どうやって探したらいいか」ということでした。自分の周りで飼い猫が迷子になり、その後に見つけることが出来たという人はいませんでしたし、本屋さんに行ってもマニュアルなんてありません。そんな時にとても助けられたのが、インターネット上に散らばっている経験談です。

何カ月かかかったものの、無事に戻ってきたという声は意外にもたくさんありましたが、そのどれもが自分の状況にぴったりと当てはまるわけはありません。ですので、ありとあらゆる経験談を読み尽くして探し方を学びましたし、結果的に見つかったという話を読むことで、捜索中の私が精神的に落ち着くことが出来たという点でも非常に心の支えになりました。

それでご自身も記録を残そうと思ったわけですね。

望月:はい。私たちの経験がどこまで役に立つかは分かりませんが、愛猫が迷子になってしまい同じ気持ちの方は絶対いるはずですし、最終的に見つけて連れて帰ることが出来たというハッピーエンドな結果は何かしらの応援にもなるのではないかと思いまして。私がネット上のブログを読んで著者の方に問い合わせをしたところ、励ましのお電話を頂いたりもしました。そういった方への直接の恩返しにはならないかもしれませんが、今度は私の経験がどなたかの助けになるといいな、という思いもブログを書く上で大きなモチベーションになりました。

ブログを読んだ方からの反響はいかがでしたか。

望月:実は自分が思っていた以上にメールで問い合わせや相談を頂くなど反響がとても大きくて、当初は対応しきれないくらいだったんです。それで一旦は窓口を閉じていたのですが、現在は可能な範囲で質問に回答したりしています。迷子猫探しについては状況が本当に人それぞれで、私が全ての答えを持ち合わせているわけではないので、あくまで一つのケースであり、手掛かりの一つとしてご参考にして頂ければと思います。

今回、記事として取り上げさせて頂いたことで、また問い合わせが増えてしまったら少し申し訳ないですね。

望月:でもてんちゃんと出会ったのと同じで、これも何かの縁なんだろうなと思います。デザインの仕事の傍らで細々と続けていく、もう1本のライフワークのようなものなのかもしれません。

紐を引っ張るてんちゃん

話は変わりますが、望月さんの考える猫の魅力はどんなところだと思いますか。

望月:うーん。例えばふとした時にすぐそこにいるという点はすごく魅力的ですよね。このお店のドアの外にも近所の猫がひょっこり現れたりしますし、うちの猫の場合でも、さっきまでいたところにいつのまにかいなくなっていたり、そうかと思うと「ダルマさんが転んだ」みたいにすごく近くにいたり。猫は犬と違って足音を鳴らさずに歩くので、そういった感じが面白くてかわいいなと思います。

では最近は猫ブームなどと言われる一方で、殺処分などの悲しい問題もまだまだ存在しているという点については。

望月:やっぱりいろいろ複雑なことを思いますよね。ただブームになることで、以前と比べて殺処分されてしまう子もいるんだよということにも光が当たってきているような気もします。だいぶ前から感じていることですが、新たに猫や犬を飼う時、里親として迎え入れるという選択肢がもっと当たり前な世の中になってくれたら嬉しいです。

最後に、お仕事や猫関連で今後新たに取り組んでいきたいことなどはありますか。

望月:中目黒にオープンしたお店で意識的に始めたこととして、自分のブランドのアイテムと相乗効果の出るような他のブランドやメーカーさんの商品も置かせて頂いたりしています。そうすることで「こんなアイテムがあるんだ、こんな売り方が出来るんだ」というような、自分一人では開けなかった新たな世界が広がりますし、逆に他のブランドさんにもそう思ってもらえるような、お互いにメリットのある動きに出来るように、これからも力を入れていきたいです。

陰から見つめるてんちゃん

望月:それからバッグの中にワンポイントで猫がいるなどのアイテムを手掛けることで、猫好きな方や猫に限らず動物好きなお客様がたくさん集まってきて下さっているので、そういった方たちやそのお知り合いと「うちの猫や犬はこういう所からやってきたんです」という話をすることで、里親になるという選択肢がちょっとずつでも広がっていけばと思います。

実はこのお店のオープン当時にチャリティのハンカチを作って、売り上げの半分を里親団体へ寄付するという試みも実施しているのですが、そういった取り組みも何らかの形で続けられれば。私自身も猫を保護したことで、迷子のことも含めてとても貴重な経験をさせて頂いたので、その還元といったらおこがましいですけども、今度は自分が何かに貢献出来たらいいなと思っています。

ありがとうございました。


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