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旅先で迷子になった愛猫を2カ月かけて保護!デザイナー望月沙織さん【2】

ねこ経済新聞出張版

今月はご自身のオリジナルバッグブランド「Saori Mochizuki (サオリモチヅキ)」を立ち上げたデザイナーの望月沙織さんにお話を伺っています。水玉やボーダー&ストライプをベースに、猫の要素も加わったバッグやアイテムを手掛けられているということで、前回はブランドのコンセプトなどについてお聞きしました。

そんな望月さん(以下、望月)は昔から猫と一緒に暮らしていたのかと思いきや、初めて愛猫を家族に迎え入れたのは3年前の2013年なのだそう。一体どんなきっかけがあったのでしょうか。

てんちゃんその1

望月:東京の中目黒にセレクトショップ「Accent Color(アクセント・カラー)」をオープンする前は、2年ほど二子玉川のアパートにアトリエスペースを構えていました。そこが多摩川のすぐ目の前にある建物で、河川敷ではいろんな猫ちゃんを見かけていたんです。中でもすごく人懐こい子がいて、物怖じをせず人の姿を見ると「ニャー」と寄ってくるようなタイプで、近所の方々にも可愛がられていました。

ところが夏のある暑い日、私が外出から帰ってくるとその子がアパートの入口でぐったりと横たわっています。どうしたのかなと思ったら、他の猫とケンカでもしたのか背中にざっくりと大きなケガをしていて。その時点で私は既に犬を飼っていたので、どうしようかと悩んだ末に、仕事が終わって様子を見に行ってもまだいたら病院に連れて行ってあげようと決めました。でも結局仕事中も気になってしまい、これも何かの縁だと思って助けることにしたのがそもそものきっかけです。

元気になった後も里親を探したりはせず、ご自身で面倒を見ることにしたのですね。

望月:ひとまず病院には連れて行ったものの、それまで私は猫と暮らしたことがなかったので、初めは「私、本当に猫飼うの?」という感じでした。でも夫が子猫を拾って育てるという経験をしたことがあったので、何とかなるかなとも思って家族に迎え入れることにしました。

猫ちゃんのお名前やその由来、年齢、性別などについて教えて下さい。

望月:保護した時に背中から首筋にかけて大きなケガをしていたのですが、その部分に3つの点々模様があったんですね。それで全くの偶然なのですが、私の手掛けているバッグのデザインも水玉模様をモチーフにしていたこともあり、「てんちゃん」と名付けることにしました。年齢は最初に病院に連れて行った時に3歳くらいではないかと先生に言われたので、今は5歳くらい。性別は男の子です。

てんちゃんその2

てんちゃんはどんな性格ですか。

望月:一言で表すと「悟りきっている」という感じで、あらゆることにすごく物分かりのいい子だと思います。最初に病院に連れて行く時、当然キャリーなどは手元になかったので、近所の100円ショップで洗濯ネットを買ってその中に入ってもらい、大きい紙袋に入れて運びました。その際も初めはびっくりしてしまったようですが、移動中はピクリともせずに大人しくしていて、病院での治療中も暴れたり声をあげたりしませんでした。熱が上がっていたので騒ぐ体力もなかったのかもしれませんが、うちに連れて帰った後もやはり落ち着いていて。幸いケガや体調はその後徐々に回復し、同時に我が家の環境にもあっという間に慣れたという印象です。

とってもお利口さんだったのですね。

望月:今まで「シャー」といった声を出すのを聞いたことがなく、例えば爪なども大人しく切らせてくれます。私はてんちゃんが初めて一緒に暮らす猫だからあまり他の子のことは分からないのですが、これまで何匹かと暮らしたことのある夫も「こんな猫は見たことがない」と驚いたくらいで、いわゆる気まぐれといった猫らしさをあまり感じさせませんでした。ただ、それは心のどこかで何かをずっと我慢していて、もしかしたらそのことが後に迷子になってしまった時のエピソードにもつながったのかもしれません。

なるほど。その時のことは後ほど改めて詳しくお聞きしますね。てんちゃんと一緒に暮らすようになって、何か変わったことなどはありますか。

望月:それまでにもコルクという犬と一緒に暮らしていたので、お世話をするのが1匹増えたというくらいで大きな変化はあまりなかったですね。でもてんちゃんを受け入れた当初は、犬のほうが焼きもちを焼いてしまったみたいで、それに対して猫の方が少し遠慮する、というような状況になっていたと思います。それをケアするという意味も込めて、今まで以上にそれぞれに対して向き合う時間が長くなりました。

彼らは私たちが思っている以上にとても敏感ですよね。では、てんちゃんのことで迷子以外に特に印象に残っている出来事は。

望月:しばらく野良生活だったからだと思いますが、どうやら「食べ物は自分で探す」という習慣が染みついていたみたいで、うちにやってきた当初は食べ物を求めて家中を探索していました。ある時、私が家に帰ってくると徳用の大きいポテトチップスの袋が玄関に落ちていて、中身が全部空っぽだったんですね。あとはのど飴を個包装の袋ごと全部食べてしまった、という出来事もありました。もちろん病院に連れていきましたが、その時は先生に「今までのど飴を食べてしまった猫は前代未聞です」と言われてしまいました。

それはびっくりですね。

望月:犬のコルクの方は部屋にお菓子が置いてあっても決して食べたりはしない子で、私たちも十数年その生活に慣れてしまっていたので、少し油断していた所もあったんだと思います。てんちゃんには「ごはんはちゃんとあげるから大丈夫だよ」と言い聞かせたりもして、結局半月くらいでお菓子に手を出したりはしなくなりました。

てんちゃんその3

そんなてんちゃんが旅行中にまさかの行方不明になってしまったのは昨年の夏のこと。望月さんたちはどうやって無事に保護することが出来たのでしょうか。次回へ続きます。


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