いぬねこトーク「地震体験記」

熊本地震を体験して 犬と猫と被災しました 【前編】

一緒に笑顔になろう

私たちは熊本に住んでおり、2016年熊本地震の被害を受けました。
2度の大きな地震といつまでも続く余震を体験し、人も怖い思いをし、大切なものがたくさん壊れてしまい、悲しい思いをしますが、犬や猫たちもとても怖い思いをし、心を痛めることが改めて分かりました。

私の住んでいるところは熊本の北区だったので甚大な被害というまではありませんでしたが、ところどころで被害の大きい場所がありました。私の家の周り6軒ほどのお家がとても被害がひどく、結果私の家と隣の家が解体することになりました。

最初の大きな地震があったとき、瓦は少し落ちたくらいでしたが、どうにか家の中で眠ることができました。しかし、コン君がとても怖がって朝まで玄関で吠えていました。

いつもは宅配が来たりしないと吠えないし、吠えてもすぐに吠えやむコン君でしたが、その夜はいつもと違った声で小さく、細かく吠えていました。
不安で何か怖いものが来そうで吠えていたのかもしれません。
私はコン君が吠えるのでそばにいました。そして地震も続くので怖くて眠れませんでした。

大きな地震のあと、必要なものを一通りそろえて(薬や水や犬猫のフードなど)玄関の外に置き、車を車庫から移動し、安全な場所に移しました。
そしてすぐに逃げられるようにリュックサックにもフードや薬などを詰め込み、犬たちはハーネスをつけたままにしておきました。
そして、玄関は大きく開けたままにしておきました。

家の中でもずっとハーネスをつけていました。

▲家の中でもずっとハーネスをつけていました。

幸い朝を迎えたときはホッとしていました。
余震が来るたびコン君がビクッとしてウロウロするので「これは余震だよ」と言うようにしていました。
余震が続くので夕方には「ヨシン」という言葉が犬たちにも分かり、「あ、余震ね」と納得してくれるようになりました。

コン君が特に怖がったのは地震で揺れるときに扉や家具がガタガタいうからです。最初の譲渡先で暴力もある虐待を受けていたのでガタガタしたり、大きな音がしたりするととても怖がります。
どうにかなだめながら夜を迎えました。

前の晩ほとんど眠れていなかったのでぐっすり寝ようと思いベッドに横になりました。
「明日はもっと揺れなくなるから大丈夫だよ」とみんなに言って寝ていました。 念のため、避難道具は車の中に入れて、そして安全な家の横の畑の前に駐車していました。

そしてとうとう本震がきました。
ものすごい揺れのなかどうにか逃げないといけないと思い、玄関に向かいました。 寝室に置いてあるピアノがこちらに向かって動いてくるし、揺れでなかなか歩けません。 犬たち猫たちも一斉に玄関に集まってきてくれたので、小さい子は抱っこして玄関を開けようとしました。まさかまたもっと大きな地震が来るとは全く思っていなかったので玄関を閉めていました。

しかし、まったく開かないのです。地震の衝撃で玄関が歪んで開かなくなっていました。
「死んでしまう」と思ったので、渾身の力とすごい声を出して蹴破りました。

その後はみんなで車に乗り、一晩を過ごしました。
災害にあったとき、自分の住んでいる地域の避難所の同行避難の取り決めを以前から調べておいたからです。
同行避難できても室内に一緒にいることができず、犬は鉄棒に間隔をあけてつなぎ、猫はクレートに入れて校庭に置いておくという取り決めになっていると知っていました。

車の中でも寝ました。

▲車の中でも寝ました。

同行避難と同伴避難がよくわかっておらず、避難所に行ったけれど一緒にいられなくなったり、最初は一緒にいられたけど、アレルギーのある人や犬猫の嫌いな人もいるということであとから禁止されたりということがたくさん起こり、ペットを飼っている人が車で過ごすということが多く起こりました。
私たちもその選択をしました。

本震の夜はヘリが飛び、サイレンが鳴り響き、夜中なのにたくさんの聞きなれない音が充満していました。
人間は地震があって救護ヘリや報道ヘリが飛んで、救急車やパトカー、消防車がいっぱいいるということが分かりますが、犬たちは音がたくさんあって、何が何だかわからずに私たちよりももっともっと怖い思いをしていたと思います。
コンくんやヴェンくんの不安そうな顔を忘れることができません。

木の陰に隠れていました。

▲さくらちゃんは余震が来ると木の陰に隠れていました。

福井さんの記事一覧  後編へ<<


肉球 関連する記事


アニマルケアサービスMakani・福井Family

協力:
アニマルケアサービスMakani
代表/福井日花里
資格/愛玩動物飼養管理士1級、愛玩動物救命士、PONOPONOインストラクター
http://acmakani.jimdo.com/

犬の習性や気持ちを理解し尊重する犬育てのアドバイスをしています。

[Fukui family]
ヴェントゥス くん(アメリカン・コッカー・スパニエル)
コン くん(柴MIX犬)
フウ くん(白茶猫)
楓 くん(白黒猫)
息吹ちゃん(グレートビ猫)

メルマガ登録バナー
わんにゃん写真検索
オーナー検索


ページトップ