肉球 いぬねこ先生通信「腎臓(前編)」

動物にとっても重要な臓器を学ぶ~「腎臓」編(前編)

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獣医師岩崎脩先生

こんにちは。いつもコラムを読んでいただきありがとうございます。

身体の主要な臓器にフォーカスをあて、その機能や病気について知る五臓六腑シリーズ、今回はその第2弾!『腎臓』について2回にわたってお話したいと思います。第1弾『脾臓』についてはこちらから

腎臓にはどんな役割があるの?

まずは腎臓が動物の体においてどんな働きをしているのか知っておきましょう。

腎臓は腰の近くに左右ひとつずつあるソラマメ型をした臓器で、尿を作ることが主な仕事です。また体内の血圧や血液中の塩分バランスを調節するホルモン、酸素を運搬する赤血球の産生を促すホルモンも分泌しています。体重5㎏のネコちゃんには約350mlの血液が存在し(ジュースの缶の量を想像してみてください)、腎臓はこの血液から老廃物を濾過しています。

濾過されたばかりの薄い尿を原尿(げんにょう)と言いますが、その量は1日でなんと約27リットル(これはポリバケツの量です!)、血液中の老廃物を効率よく確実に取り除くために毎日大量の血液を濾過しているわけです。この大量の原尿はそのまま捨てられてしまうわけではなく、尿細管や集合管という構造物が原尿から水分や必要な電解質などを再吸収していきます。こうすることで尿は数百倍に濃縮されます。この尿を濃縮する能力のことを『尿濃縮能』と呼びます。

腎臓病とはどんな病気?

さて、その腎臓の機能が低下する腎臓病とはどんな病気なのでしょうか?

腎臓病は腫瘍や心臓病と並んで死因の上位に挙げられます。ペルシャなど長毛の猫ちゃんでは遺伝的に腎臓に障害をもつ猫もいますが、歳をとった動物ほど腎臓病になる割合が増加するため最も注意すべき病気のひとつです。

なぜ腎臓病が多く発生するのかは未だにわかっていません。歯周病のワンちゃんは腎臓病になりやすいという研究が発表されているため、普段の歯磨きで腎臓病の発生を抑えることができるのかもしれませんが、歯周病のないワンちゃんでも腎臓病にかかるので原因はそれだけではないと言えます。

次回は特に猫ちゃんに多い『慢性腎臓病』について解説します。


獣医師岩崎脩先生

協力:
昭島動物病院(東京都昭島市)
獣医師 岩崎 脩 先生
http://www.aaho.jp/

動物と飼い主様のより良い信頼関係の構築に貢献できるような情報を提供していきたいと思います。


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