肉球 いぬねこ先生通信

ワンちゃんや猫ちゃんの飲水量や尿量まで正確に把握していますか?

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獣医師岩崎脩先生

こんにちは。いぬねこ先生です。

暑くなってくると私たちと同じように動物ものどが渇き、よくお水を飲むようになります。お宅のワンちゃんやネコちゃんは一日にどのくらいお水を飲んでどのくらいおしっこをしているでしょうか? 食事の量はしっかり計っていても、飲水量や尿量まで正確に把握している方は少ないと思います。

しかし、これらが大きく変化するときは、様々な病気が隠れている可能性があるのです。

多飲多尿とその原因である基礎疾患

特に病的に『たくさんお水を飲んで、たくさんおしっこをする』ことを『多飲多尿』と言います。具体的な数字で表すと、一日に100mL/kg以上の水分摂取があり、50mL/kg以上の排尿がある状態です。
※例えば5kgの子なら、500mL以上の飲水量があれば多飲、250mL以上の尿量があれば多尿です

多飲多尿はそれ自体が問題になるというよりは、その原因である基礎疾患を突き止めることが大切です。「慢性腎臓病」「糖尿病」はワンちゃんネコちゃん共によく臨床現場で遭遇する疾患ですし、未避妊の女の子であれば「子宮蓄膿症」、8歳以上のワンちゃんであれば「副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)」、10歳以上のネコちゃんなら「甲状腺機能亢進症」なども考えられます。

いつもと違う場所で水をやたらと飲みたがるのは、実は多飲の症状の表れかもしれません。排尿時間が長かったり、不適切な場所での排尿やおもらしは多尿の結果であることもあります。
※季節や運動量、食事内容や内服している薬の種類(ステロイド剤や利尿剤など)によっては飲水量・尿量が増加することがあります

飲水量と尿量

容器に水を入れるときは、計量カップで計って入れれば残量をチェックすることで一日のおおまかな飲水量を、ペットシーツにトイレをするのであればその重さを計ることでだいたいの尿量をそれぞれ測定することができます。

固まるタイプのトイレ砂を使っている場合は尿で固まった塊の量、猫砂を交換する頻度が増えていないか注意してください。「最近よく水を飲むなぁ」「よくおしっこをするなぁ」と感じた時はまず尿を持って動物病院に相談してみましょう。動物病院では尿検査で尿が薄くなっていないかを確認することができます。

屈折計

これは動物専用の屈折計で、正確な尿比重(尿の濃さ)を測定することができます。必要であれば血液検査やホルモン検査をして基礎疾患がないかチェックしてもらいましょう。

食欲が落ちたり、嘔吐や下痢をしたり、どこか痛そうだったり、熱っぽかったり・・・何か症状があればどこか調子が悪いのかと疑うことはできますが、ただ水をよく飲むようになったくらいではついつい様子を見てしまいがちです。

『多飲多尿』は病気のサインとしては見逃しやすい症状ですが、いかに早くその病気のサインに気づけるかが重要、是非知っておきたい危険信号のひとつです。


獣医師岩崎脩先生

協力:
昭島動物病院(東京都昭島市)
獣医師 岩崎 脩 先生
http://www.aaho.jp/

動物と飼い主様のより良い信頼関係の構築に貢献できるような情報を提供していきたいと思います。


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